いつまでも幼稚園児

書く練習、書くリハビリ

広告代理店違和感日記

 

だいぶ書いてなかった。

新年度に入ってしまった。

あの日記書いた後に見つけた求人情報を見ていたら、

気持ちが軽くなって。

1件、書類提出し、面接を受けた。

結局、臆病すぎて、辞退したのだが、感触はよかった。

そして、面接官に言われた「いつまでも幼稚園児さんなら、

中途でも受かる」という一言に思わぬ勇気をもらい、

今年は徹底的に同業他社を受けることを検討しているわけだ。

去年の4月、辞めたさがMaxに達していたころは、

もう本当に何にも成し遂げていなかったが、

この1年間で、先輩の金魚のフン系の仕事だけではなく

自分だけに任せてもらう仕事も入ってきて、

よりよい作品をつくろうとする有り余るモチベーション

こそなかったものの

粘り強く企画から制作まできちんと責任を持って行ったし、

関係者からは褒められたり、ネットでバズったりして、

ある程度の手ごたえを得た。

とりあえず、「自分の作品」といえるものが

いくつかできあがって、

自分では満足している。

見てくれた上司や仕事をくれた上司には感謝している。

(集団は嫌いだけど、個人的にはいい人だな、

と思う人もいないわけではない。)

よいよい広告制作者になるにはようやくスタート地点に立った

というレベルであり、同期や同年代のイケてる制作者に比べれば

全然だけど。

今後も、広告業界のスーパースター、いや、

そこまでいかなくても、仕事がデキる人、を目指すなら、

ここが踏ん張りどころなのだろう。

だけど、自分の中ではこれで満足した。

同期の活躍しはじめている人たちに比べれば

ものすごく小さな成功(人から見れば成功ですらないかもしれない)

だけど、ひとまずやり遂げることができて、本当によかった、と思っている。

去年の4月ごろにやめたいと強く思ったころには、

本当に何にも何にもなかったから、

プライド的にも経験値的にも

これじゃあやめられないだろ…

と思いモヤモヤしていた。

とりあえず、そこはクリアしたように思う。

そして、もう、この職種で上を目指す、

という考えが本当にゼロなので。

それに、自分としては今自分のできる範囲で

力を尽くしたが(モチベーションは低かったが

それなりの手ごたえはあったので

ついた力はゼロではなかったということだが)

やっぱり、自分の感覚は、

基本的には人に評価されない・理解されない、

ということを理解したから。

これは向き・不向きの問題。

たぶん、「コピーライター」は誰でもできるのだと思う。

しかし、「いいコピーライター」には誰でもなれるわけじゃない。

そして自分はその資質がない、ということに気がついたから。

凡庸なコピーライターが歯を食いしばって10年以上やれば

すこしチャンスがあるかもしれない。

でも確率は低いし、そもそもその前提である

歯を食いしばるほどのモチベーションがゼロだからだ。

「モチベーション」は1年経ってみて、絶対戻ってこないだろうことを確信したし、

好きじゃない、というのはでかすぎる。

もともと広告が好きで、今も好きで好きでたまらない同期

には本当にかなわない。

最初はそういう人にもくらいついて自分も頑張ろうと思ったけれど

今は悔しさがまったくない状態だ。

好きでもなく得意でもないものを嫌々やり続けるのには

人生をかける時間の無駄だとさえ思ってしまう。

それから、たぶん、居続けると、人が悪くなるだろう

と思った。

以下に記すのは、業界、そして会社を表す用語。

いじわる・陰険・パーティ体質・バブリー・ドライ・

上にはヘコヘコ下にはどやどや・アレオレ主義まかり通りまくり。

もっともっとたくさん書けるけどね(笑)。

伊達に4年働いてないので。

とにかく全部嫌で嫌でしょうがない。

この直感ってそんなに間違ってないと思う。

 

<この何か月かのいくつかの具体的なエピソード>

 

・O先輩「長いことやってると既視感ばっかりになってく。

どの企画案もだいたいパターンわかるんだよね。

新しいのなんてないっていうか新しいのは通らない」(超つまんなそうに言う)

「変わりはいくらでもいる、なんいわれるのは嫌だろう」

(わたしは、誰にでもできる仕事だと思うので、その通りだと思い、黙っていた。)

私「宝くじ6億円当たったらどうします?」

O先「4億くらいの家買ったらすぐなくなるよ」

そっか…。4億もする家買うのが夢なのか。

場所を選ばなければ4億もかからなそうなのに。。。

やっぱり気が大きくなってない?ただのサラリーマンなのに。

 

・べつのO先輩が、会社での打ち合わせの際、

制作会社のPMにおにぎりを買って来いと当たり前のように要求した。会議中に。

O先輩は基本的には常識人だと思うけどいい人だけど、

本当にこの業界の悪しき慣習(代理店への接待制度)が嫌だ。

仕事仲間とのつながりを強くするための、

飲み(リアル)の場で語らう大事さ、への理解はゼロではないけど、

階級みたいなものが本当に気持ち悪く、居心地が悪い。

恩恵受けてる側なのに何言ってる、

って思うかもしれないけど、

入社してから今まで違和感が取れたことがない。

いつもそういう場面に出くわすと、そこから1秒でも早く逃げ出したくなる。

たぶん、私が経済的に中の下層家庭出身だからだろうと思う。

上の上の人たちは、何もかも与えられて当たり前の環境で生まれ育ってきたから

そのシステムのおかしさに気付かないのだと思う。

おまえら、まともじゃねえよ。

顔に出ないようにいつも心でつぶやいちゃうなあ。

運よく広告代理店に入れたけど、

制作会社に入ってたら労働量のブラックさ以前に

こういうことにまず頭沸騰してやめてたと思う。

我慢できずに。

(ってかそれ以前に使えないから初日でクビかもだけど)

無意味だし、共にものづくりをやるチームの一員として、敬意がなくないか?

制作会社のPは本当にストレス多い仕事だと思う。

Mの体育会系経験者ならうまくやってけるだろうけど。

そういう意味では、本当にすごい人たちだ。

好きでないと絶対にやれない仕事だ。

誇りを持って仕事をやっているのだろうと思う。

おっと、話がずれたね。具体例、さいごのやつ。

 

・M先輩、一見、柔和で頭よくて最高学府の出身で、

企画もいかにも文化に造詣が深い感じで

情緒ものも得意だしそれは好きだったんだけど

上司には異常にペコペコしてるのに

制作会社の人をはじめとする自分より下のランクと見た人にはかなりエラそうで

ようするに人によってあり得ないくらい態度変えてて

本当に幻滅した。人間として尊敬できないなあ、と思った。

その会社の仕事がちょっといいかげんであったことも確かなんだけど、

やっぱり倫理的に正しくないことをしている、という感覚が強い。

赤信号、みんなで渡れば怖くない、ってやつかな。

 

なんかもう、ほんと、根性が曲がると思う。

もともとは育ちが良くて勉強できるだけの真面目な人たちだったと思うけど、

みんな悪く染まってく。それを当たり前だと思ってる。

たくさんお金もらえるし、ステータスもあるし、

このステータスのおかげで結婚相手をゲットしたり

子ども私立入れるとかしたらぜったい辞められないだろうね。

ただ、やりがい、って点では、本当に本当にどの人もつまらなそうだ。

一部の権力を掌握している人をのぞいて。

とっととおさらばしたい。

 

 

 

去年のいまごろよりは、だいぶ、

心置きなく、転身を図ることができる。

ような気がする。